2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

詩作「交差点」

交差点 らりどぅ もしわたしがこの交差点を渡ったなら あのお囃子はまた遠ざかる 交差点の信号は赤のまま8つ もし信号が赤のままだったら もう日常には戻らなくていい 交差点の信号は赤のまま7つ もしお囃子が聞こえたのなら 祭りが私を呼んでいるに違いない…

詩作「お祭り」

お祭り らりどぅ お母さんが手を引かないね 僕は怖い気持ちです ぐいと引っ張る袖は濡れ 怒ってばかり厭なことよ お母さんが先に行くね 僕は頼りにしています どんより文句で殺される かまってばかり幼きことよ 嗚、静かな祭りの朝にあったなら、ちっとも伊…

詩作「囚人の書いた詩」

囚人の書いた詩 らりどぅ 僕が詩を書いていること 君にばれたのなら何を出す コンテストに詩を出そう そして落ち込んだ後首をくくる それが君の僕の詩との接点 僕が詩を書いていること 君にばれたのなら何を出す 詩の中に君を出そう そして骨を焼いて溝に流…

詩作「裏鬼門の常識」

裏鬼門の常識 らりどぅ 汚れた指を耳に突っ込んで 汚い野郎の脂ぎった高音を聴き 具体と中傷の不調和に 頭を抱て唸る そんなのだから口を開けば ごみを丸めたような文句しか出ない そんなのだから口ずさめば 屑を煮たような旋律しか出ない ふざけている この…

詩作「華厳巡礼」

華厳巡礼 らりどぅ 人生は不可解なり 残した手記に涙せず 身を案ずるは我かのみ 生さへ死さへ軽んじて まことを騙る人獣なる 心もと無く覚束無く 或る憂鬱の詩ぞ詠んだ 死ぬ人一人かなしきか 見たか夜空の深淵を 深く籠もるる暗鬱を 君に問はんや吾が明日 不…

詩作「ともだち妄想」(人魚君遺作、改題済み)

詩作 ともだち妄想 モラトリアム人魚 後ろに目を遣る 遠くに君がいる君は僕を見る 僕は呼んだ剣呑さえも ただ純粋だった見下す君は なおざりに答えていた 筆を手に僕は 君に近づいた僕は君を見たんだ 夢を見たんだ奇麗なものを書きたいと思ったんだその電車…

詩作「南国」

詩作 南国 らりらりどぅだぁ オリエンタル旅行 オリエンタル空 オリエンタル歌 オリエンタル目覚まし オリエンタルバリ オリエンタルローマ オリエンタル髭 オリエンタルさわやか オリエンタルちゃぶ オリエンタル気分 オリエンタルサンデイ オリエンタル探…

詩「春野君に対する奉納」

以下、フィクション。 春野君に対する奉納 らりらりどぅだぁ 序曲 追複曲 狂詩曲 詠唱 奇想曲 小夜曲 幻想曲 諧謔曲 葬送